1.はじめに:なぜ今ベトナムなのか?
今、オフショア開発といえば「ベトナム」です。それは、オフショア開発.comの調査からも一目瞭然。オフショア開発の検討先として全体の約40%以上を占め、他国を凌いでダントツの1位となっています。どうしてこれほどまでに人気があるのか。その理由を紹介していきたいと思います。

2. オフショア開発でベトナムにすべき3つの理由
2-1. 高度なスキルをもつ人材が豊富
ベトナムでは今、国をあげてIT人材大国をめざしており、ITエンジニア人口が増え続けています。その数は2022年には480,000人、2024年に650,000人、2025年には700,000人になると予想されています。IT人材の年齢層が若いのも大きな特徴です。
さらに、大学や専門学校でもIT人材の育成にも力を入れており、給与も他の職種より高いため、ITエンジニアは憧れの人気職なのです。そのぶんITエンジニアになることが難しい。だからこそ、優秀な人材だけがITエンジニアとして生き残るため、より高いスキルに期待できるといえるでしょう。
2-2. 開発費用が最大1/2のコストメリット
ベトナムの人件費は、日本と比較するとなんと1/3〜1/2といわれています。日本人と同等の、高いスキルがありながら、コストもおさえることができます。
| 平均月人月単価 (万円) | プログラマー | シニアエンジニア | ブリッジSE | PM |
|---|---|---|---|---|
| ベトナム | 39.4 (-2.1%) | 48.3 (-1.7%) | 59.0 (+2.1%) | 70.0 (-11.9%) |
| フィリピン | 43 (+20.0%) | 55.5 (+4.1%) | 73.6 (-9.4%) | 78.2 (+10.4%) |
| 中国 | 44.4 (-12.1%) | 58.3 (-5.6%) | 65 (-18.0%) | 75.3 (-18.3%) |
| ミャンマー | 26.9 (-2.1%) | 41.9 (-22.6%) | 55.6 (-18.6%) | 66.9 (-31.4%) |
| バングラデシュ | 35 (-20.7%) | 42.5 (-7.9%) | 80.0 (-12.0%) | 75.0 (+28.0%) |
| インド | 53.3 (+4.9%) | 61.7 (-10.3%) | 69.2 (-26.4%) | 77.5 (-30.4%) |
※カッコ内は2023年対比
出典:オフショア開発.com「オフショア開発白書2024年度版」
ただし、最近のベトナム人気からすると、今後は人件費が高騰しても不思議ではありません。とはいえ、まだまだ日本よりコストメリットがあるのは事実、それでいて高いスキルが約束されていると思えば、やっぱりベトナムでのオフショア開発は魅力的です。
2-3. 言語も時差も日本と相性◎
近年、ベトナムでは、IT人材の育成に国家として注力しています。さらに、一部の学校では日本語を第二外国語として教える試みが始まるなど、日本とのビジネスを重視する国の姿勢が見られます。このため、日本語が話せる人材も豊富に育ってきています。
ベトナムには親日的な人が多く、留学生も中国、ミャンマーの次に多くなっています。日本語を話せるベトナム人は確実に増えていて、オフショア開発の現場では日本語が得意なベトナム人がブリッジSEとして活躍していることも少なくありません。

出典:外国人留学生在籍状況調査(2024年)
また、時差がたったの「-2時間」なことも大きな魅力です。リアルタイムでやりとりできるので、急ぎの対応にもスムーズにやりとりできるのは嬉しいですよね。
ちなみに視察や出張の際にも飛行機で5〜6時間。タイムラグの不安を取り除くことは、オフショア開発するあたって大切なポイントです。
■他国の時差
フィリピン -1時間
インド -3.5時間
バングラディシュ -3時間
中国 -1時間
ミャンマー -2.5時間
ウクライナ -7時間
アメリカ -14時間
2-4.その他の【ベトナムオフショア開発】のメリット
上記3つの理由が、オフショア開発をベトナムにする大きなメリットですが、そのほかにも言いだせばキリがありません。たとえば、治安がいいこと。テロなどが比較的少ないため、政治的リスクに脅かされることがまずないでしょう。
3. ベトナムに決める前に確認すべき3つの注意点
ベトナムオフショア開発の魅力はたくさんありますが、同時に知っておいてほしい注意点もあります。以下を把握したうえで、最適なオフショア先をご検討していただければ幸いです。
3-1. 時間に対する意識の差
端的にいうと、ベトナム人は、日本人より時間にルーズです。ルーズというか、そもそも日本ほど時間ぴったりに動く文化がありません。また、家族を犠牲にしてまで働くことを良しとしないため、残業が必要な場合はそこまでする理由を明確に伝えないといけません。こうした文化の違いをふまえたうえでマネジメントできるか、入念に検討することをおすすめします。
3-2. あらかじめ祝日を把握しておこう
日本にも祝日があるように、ベトナムにはベトナムの祝日があります。「テト」と呼ばれる旧正月があり、毎年2月中旬あたりが連休になります。「テト」は日が決まっているわけではなく、前年の10月に次の年の日程が決まるので、それを知っておかないと開発が滞ってしまいます。
3-3. 日本特有の微妙なニュアンスに注意する
これはベトナムに限ったことではないかもしれませんが、日本人独特の言葉以外の部分を読み取らないといけないような指示は伝わりません。「わかるだろう」と思わずに、小さなことでも明確に言葉で丁寧に伝えるよう意識しないと、あとで思ったのと違うものができあがります。曖昧な指示は御法度だと覚えておきましょう。
4. オフショア開発会社の選定方法
オフショア開発を円滑に進めるために、失敗しない会社選びのポイントをご紹介します。
4-1. 依頼したい案件に合う開発会社か
どんなに評判がよくても、あなたの依頼したい案件にマッチしなければ意味がありません。気になるオフショア開発会社があれば、その会社の得意分野と開発実績を確認し、必ず一度は面談することをおすすめします。

4-2. ブリッジSEが日本人
ブリッジSEとは開発の窓口になってくれるエンジニアのこと。絶対日本人にすべき!とは言い切れませんが、最初は日本人のブリッジSEのほうが安心かもしれません。国籍にはさておき、ブリッジSEは依頼したい内容に近い実績があるとか、長年の実績と開発ノウハウをもっている人を選ぶとよいでしょう。
4-3. アジャイル開発ができるか
システム開発の手法は、一般的にアジャイル開発とウォーターフォール開発のいずれかになります。ウォーターフォール開発は仕様が決まっていて変更がしにくいのに対して、アジャイル開発は突発的な仕様変更などに対応可能な手法です。それぞれにメリット・デメリットはありますが、オフショア開発においては、柔軟に変更がきくアジャイル開発を採用している会社を選ぶことをおすすめします。
5.まとめ
ベトナムでのオフショア開発は、以前のように価格の安さだけで決められるものではなくなってきています。日本のIT人材不足を補うどころか、それ以上のスキルをもつ強力なパートナーに成長しています。「安いから依頼する」から「本当に良いものをつくりたいから依頼する」へ。
弊社では、ベトナムと日本に拠点をもち、システム開発・アプリ開発・DX支援・AI開発などでのオフショア開発を支援しています。
VIETISソリューションの強み まとめ
- 250名以上の優秀なエンジニア
- 15年間の豊富な日本企業向けの開発実績
- 月額39万円からの高品質サービス
- 国際標準認証による安心の品質管理
(CMMIレベル3 達成、ISO27001認証制度、プライバシーマーク取得) - 日本・ベトナム両拠点の開発体制
- 日本語が堪能なBrSE、日本人PMが在籍
“Even if we do not talk about 5G (specifically), the security talent in general in the country is very sparse at the moment. We need to get more (security) professionals in the system”


